歴史文化

語り「金の竜」

今から約1300年前の飛鳥時代、大和の国(現在の奈良県)に「役の行者」が生まれました。
名前は、小角。毎日、厳しい修業を重ねたおかげで、修験道、最初に山伏になった人となりました。
しかし、優れた才能に魅かれて弟子がたくさん集まってきたことに危機感を感じた時の政府から、危険人物とされ、伊豆の大島へ島流しとなってしまいます。
役小角は、毎晩、大房岬に飛んできては、小さな洞窟を掘り、お不動様の像を彫刻して、大宝寺というお寺を造りました。そして、この辺りで悪さをしていた海賊を捕まえて、弁財天の洞窟に閉じ込めてしまいました。
村人は大喜びして役小角に感謝し、大宝寺のお不動様を熱心に信仰するようになりました。
それから、150年後、仏教を広めるために東国にやってきた慈覚大師が、富浦の木の根峠にさしかかると海の向こうの岬に虹のような霞がたなびいているのが見えました。
この霞に引き寄せられるように大房岬にたどり着いた大師が、滝の水を浴びて身を清めて大宝寺のお不動様の前でお経をあげ始めると突然周囲が騒がしくなり、後ろを振り返ると青い衣を着た幼い女の子が座っておじきをしていました。女の子は、「実は、自分が海賊で、その昔、悪さばかりして村人を困らせていたため、役小角に捕らえられ、洞窟に閉じ込められてしまったけれど、今日、大師様のお経のおかげで、自分を縛りつけていた縄がほどけました。

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