14番 神照寺(しんしょうじ)

朝日山神照寺 【曹洞宗(元真言宗)】 十一面観世音菩薩
ご詠歌「朝日さす 夕日かがやく神照寺 たのみをかくる伊予のゆうだち」
ご詠歌にある伊予ヶ岳は夕日がいつまでも照り映える雨乞いの山としても知られている。神照寺は伊予ヶ岳の麓にある。創建された時期は不明だが、文和(ぶんな)2(1353)年に平久里郷鎮守の天神社が細川相模守によって京都天満宮から勧請(かんじょう)されたとき、その本地仏(ほんじぶつ)である十一面観音菩薩像が安置され、隣接の神照寺が別当寺になったという。修験の寺であったため明治5(1872)年に廃寺となり、同14年に観音堂と十一面観音像は泉龍寺(平久里中)の管理となった。観音堂内の御詠歌額は享保15(1730)年奉納、境内右手には天保14(1843)年建立の「南無遍照金剛」の弘法大師供養塔がある。神社参道には市の天然記念物である夫婦クスノキと呼ばれる巨樹がある。手前は「女木」で樹高15m、神社寄りが「男木」で樹高25m、千年前に地元住民が植えたと伝えられている。