15番 高照寺(こうしょうじ)

大嶺山高照寺 【曹洞宗】 十一面観世音菩薩
ご詠歌「大杉へ きいてたずねてきて見れば ほとけのちかいあらたなるもの」
十一面観音菩薩像は元来大椙山椙福寺(しょうふくじ)の本尊で、椙福寺の衰退に伴い一時平久里中(へぐりなか)・上の台にあった常光院へ移され、さらに大正3(1914)年、高照寺へ移されて現在まで安置されている。椙福寺の仏具として永享(えいきょう)3(1431)年の銘がある鰐口(わにぐち)も当寺に残されている。高照寺の入口には、嘉永6(1853)年に建立された高さ2m程の「国札所十五番大杉山」の石の標柱がある。別当(べっとう)浄光院(常光院)が建立したと書いてあり、この時期に札所が常光院に移っていたことがわかる。高照寺は長享(ちょうきょう)3(1489)年頃創立され、本尊は地蔵菩薩。牛の安産寺といわれる。境内には蓬莱(ほうらい)稲荷が祀られている。