語り「布良星」

天気予報も方位磁石も無い時代の漁師が漁に出るときには、空模様と勘と経験のみが頼りでした。だから、遭難も多く、漁は命がけでした。漁で命を落とす漁師があまりにも多いことから、かつて縄船は、後家船とも呼ばれていました。時化の前… 続きを読む 語り「布良星」

語り「瀬戸ぶんぶん」

昔、千倉の健田村瀬戸に孝行な娘がいました。娘は父を早くに亡くし、病気の母を大切にして暮らしていました。ある朝、母が娘に向かって「大豆の粥がたべたい」と言いました。先は長くないと思った娘は、何とかして母の望みを叶えてあげた… 続きを読む 語り「瀬戸ぶんぶん」

語り「鬼が瀬の沈鐘」

戦国時代の末、豊臣秀吉が天下を取って大阪に城を築いた時のことです。全国の大名は、秀吉のために様々な品物を献上しました。東北の暴れん坊と言われた伊達政宗が献上しようとしたものの中に大きな釣鐘がありました。釣鐘を積んだ御用船… 続きを読む 語り「鬼が瀬の沈鐘」

房総のミカリ習俗

(千葉県選択記録無形民俗文化財)洲宮神社の特徴は、物(もの)忌(い)みという習慣が今も守られていることです。物忌みとは、普段の暮らしとは違いいろいろな行いを慎むことで、イチノビにはワラや竹、ほうきを触ってはいけません。昔… 続きを読む 房総のミカリ習俗

洲崎踊り

洲崎神社では、2月の初午と8月の神社例祭に、地元ではミノコオドリと呼ぶ洲崎踊りを奉納します。この踊りでは航海の安全を司る鹿島の神を祀るために、悪霊払いになる鹿島踊りと、弥勒が訪れて富や豊作をもたらすという内容である弥勒踊… 続きを読む 洲崎踊り

山荻神社の筒粥神事

館山市豊房地区にある山荻神社では、毎年2月26日に、その年の農作物の豊凶を占うために筒粥の神事をおこなっています。古来、事の吉凶を判定する法として神意を問うために占卜が種々おこなわれていましたが、粥を使用した粥占神事もそ… 続きを読む 山荻神社の筒粥神事

古茂口の獅子神楽

神事に先だって悪魔払いの意味で奉納される神楽で、南房総・安房では神楽といえば獅子神楽を指すことが多くあります。古茂口の獅子神楽は、厄払いをもとめる家々を廻っておこなう1月15日の春祈祷の時に、また10月16日の日枝神社例… 続きを読む 古茂口の獅子神楽