大正12(1923)年の関東大震災で全校舎が倒壊したことで、昭和5(1930)年に館山市北条611番地に、新しい建築様式と技術で再建した建築面積1,116㎡の校舎です。大正期にあった木造建築のデザインを生かすとともに、和洋建築の両要素を融合させた校舎建築で、千葉県指定有形文化財です。正面からの外観は、中央に玄関を置き、左右対称に大きく羽を広げたような棟をもった木造2階建の洋風建築です。1階に校長室・事務室・会議室・職員室など13室と、北側に廊下が配置され、1階から2階への階段には,木製の重厚な欄干が取り付けられています。なお、千葉県立安房南高等学校は、明治40(1907)年に安房郡立女子技芸学校として創立され、千葉県下では2番目に伝統をもった女子高校でした。平成20(2008)年3月に千葉県立安房高等学校に統合され、創立101年目に幕を下ろしました。