明神丸(新井区のお船)

「明神丸」由来は、新井区の神社である諏訪明神社の「明神」をいただき、戦国大名里見氏の御座船(軍船とも言う)を摸したと伝えられる。舟体は欅造り貴重な国産漆仕立てで、舟縁を彩る漆の紅は魔除けの色とされる。舟を飾っている彫刻は、安房の名工後藤義光の作と伝えられている。舟縁に唐獅子牡丹、艫のシャチホコ、舳先の迫力ある大鷲、舟首の大きな毛槍、舟縁後方の金色の獅子、さらに艫の上には、長刀、纏、陣笠などの7つ道具を見落とし無く。8月1・2日の引きまわしの際の、出陣太鼓「新井のハヤバカ」の地鳴りのような響きは、綱の曳き手だけでなく観る者の心をも熱くさせる。若衆の底から沸きあがる気合と溌剌とした動きで宮城の坂を一気に駆け上がりや、歩行者天国の夜の引きまわしはぜひ見てほしい。