(国選択記録無形民俗文化財)
南房総地方のミノコオドリは、相模湾西岸(神奈川県小田原市から静岡県東伊豆町)に分布する「鹿島踊」と歌詞や採物などに共通点がある一方で、南房総地方独自の地域的特色も見られ、同種の民俗芸能の分布を考える上で貴重です。鹿島踊は、男性の踊りですが、南房総地方のミノコオドリは、基本的には女児の踊りです。また、鹿島踊りには方形の隊形で演じる場面があるため、踊りに参加する人数に規則がありますが、ミノコオドリは円形の踊りのみであり、踊りの人数に制限はありません。十人前後の少女が輪になって、大人の歌や太鼓などの演奏に合わせて踊る民俗芸能であることが特色です。